一橋大学

DATA DESIGN RESEARCH CENTER

一橋大学 商学部・大学院経営管理研究所 データ・デザイン研究センター

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デザイン組織KPI調査第三次調査を開始します。

 本研究は中長期政策の中で必要不可欠になる、広義の「デザイン」による組織経営への影響を量的視点で検証することを目的とする。具体的には、国内の企業20社程度において、それぞれの組織内構成員に対してその組織のデザイン担当部署の貢献についての統一的なアンケート調査を実施し、その結果を多変量解析や人工知能による分析などの量的手法で仔細に分析することによって、本質的な理解を実現する。

 このような量的・本質的な理解は、組織におけるデザイン担当部署の貢献を、組織間で量的に比較検討するための主要指標(Key Performance Indicators: KPI)を同定する助けになると考えられる。今回で3回目の実施になるので、過去の2回のデータ蓄積と融合して、より総合的な分析を実施する予定である。

第二次調査は計19社にご参加頂き、以下のような企業のデザイン部門よりご参加賜りました。

(順不同)

 従来、デザイン組織の経営に対する影響の評価は、売り上げや株価との相関など外形的な方法(川上・枝村 2015など)が多かった。また国際的な学術誌に対する大規模なレビュー研究(原・立本 2018)によれば、デザイン組織のパフォーマンスを製品デザインの産出というデザイン組織固有の機能に限定して測定している研究が大半であり、しかもその研究手法は千差万別であった。
そのため、組織内の他の種類の組織(例えば研究開発組織、マーケティング担当組織、広告宣伝担当組織、広報業務担当組織など)と比較してどのような要因で組織経営に貢献しうるのか、という視点での検討が難しい状況である。このような状況では、企業経営者にとって、自社でいわゆるインハウスのデザイン組織を保有することの利点・欠点を量的な視点で検討することは困難であり、結果的に「デザイン」という要素を経営資源として量的に検証することを妨げてきている。

 本研究はこのような課題を解決するために、デザイン組織の主要指標(KPI)を同定することを目指す。このKPIは、いわゆる「管理会計」的な指標として活用可能な知見になると考えられるが、今回は、過去のデータ蓄積と合わせて、3回分の総合分析をもとに、部分的に「財務会計」的な指標としても活用可能な方法を検討する。

本研究は、RIETI(独立行政法人経済産業研究所)の研究プロジェクトとして実施致します。
https://www.rieti.go.jp/jp/projects/program_2020/pg-04/008.html

本研究の第二次調査への展望と第一次の概要を含めたBBLセミナー
https://www.rieti.go.jp/jp/events/22121301/info.html

第一次研究の論文(ディスカッションペーパー)等
https://www.rieti.go.jp/jp/projects/program_2020/pg-04/006.html

第一次研究終了時のRIETI政策シンポジウム
「デジタル時代の価値創出 ~デザイン経営の視点から~」
https://www.rieti.go.jp/jp/events/22060701/handout.html

RIETIとは

https://www.rieti.go.jp/jp/about/about.html

「デザイン組織KPI調査」実施方法

 参加企業のデザイン担当部署に、統一的なアンケート票を配布する。そして、過去1年間で各社のデザイン担当部署が明確に関与・担当したすべてのプロジェクトを同定し、それぞれのプロジェクトの推進に関与した社内ステークホルダー(事業部署の部長、研究開発部署の部長、担当役員など)のリストを作成してもらう。リスト化されたすべての人物に対して、上記アンケート票をイントラネット等を通じて送付し、回答してもらう。回答結果は、個人情報や企業秘密部分をすべて削除したうえでを本研究メンバーに送付してもらう

 本研究において、上記回収した回答をすべて合算しての因子分析を実施し、デザイン組織KPIの主要要素を同定する。同定されたKPI要素を用いて、全回答での重回帰分析、各企業ごとの重回帰分析を実施する。参加した全企業でのデザイン担当部署への総合満足度の予測モデル、および各企業ごとの予測モデルを策定し、無料で参加企業にフィードバックする。それら予測モデルの当てはまり度(R2値)を、全回答、および各企業ごとで算出し、モデルの妥当性を検証する。

調査にご参加下さる企業様はこちらから手順書などダウンロードして頂き、
手順書に記載のように担当者までご連絡ください。