2025.01
デザイン組織KPtI 第四次調査を開始します。企業のデザイン部門のご参加を募集しております。
→参加方法はこちら
2024.11.21
RIETIにて政策シンポジウムを開催いたしました。
2024.11
RIETIにて論文(ディスカッションペーパー)を2本発表しました。
1. デザイン組織KPIの検証と活用
2. デザイン組織の役割と機能の変遷
2024.09.02
経済産業省と日本デザイン振興会が公表した「デザイン白書2024」にデザイン組織KPI調査研究の紹介記事が掲載されました。( p162 3. 企業×デザインに掲載)
本研究は中長期政策の中で必要不可欠になる、広義の「デザイン」による組織経営への影響を量的視点で検証することを目的とする。具体的には、国内の企業20社程度において、それぞれの組織内構成員に対してその組織のデザイン担当部署の貢献についての統一的なアンケート調査を実施し、その結果を多変量解析や人工知能による分析などの量的手法で仔細に分析することによって、本質的な理解を実現する。
このような量的・本質的な理解は、組織におけるデザイン担当部署の貢献を、組織間で量的に比較検討するための主要指標(Key Performance Indicators: KPI)を同定する助けになると考えられる。今回で4回目の実施になるので、過去の3回のデータ蓄積と融合して、より総合的な分析を実施する予定である。
従来、デザイン組織の経営に対する影響の評価は、売り上げや株価との相関など外形的な方法(川上・枝村 2015など)が多かった。また国際的な学術誌に対する大規模なレビュー研究(原・立本 2018)によれば、デザイン組織のパフォーマンスを製品デザインの産出というデザイン組織固有の機能に限定して測定している研究が大半であり、しかもその研究手法は千差万別であった。
そのため、組織内の他の種類の組織(例えば研究開発組織、マーケティング担当組織、広告宣伝担当組織、広報業務担当組織など)と比較してどのような要因で組織経営に貢献しうるのか、という視点での検討が難しい状況である。このような状況では、企業経営者にとって、自社でいわゆるインハウスのデザイン組織を保有することの利点・欠点を量的な視点で検討することは困難であり、結果的に「デザイン」という要素を経営資源として量的に検証することを妨げてきている。
本研究はこのような課題を解決するために、デザイン組織の主要指標(KPI)を同定することを目指す。